この写真は、病気のイタドリです。独立行政法人 農業環境技術研究所の黒瀬大介さんに写真を送ってお聞きしたところ、「おそらく斑点病だろう」と診断されました。 イタドリは、日本の在来種ですが、1825年に園芸植物としてイギリス、オランダ、アメリカに渡って以来増え続け、大群落をつくり他の植物を枯らしてしまい大問題とされています。その原因は、天敵がいないことだろうと考えられています。 そのため、天敵のイタドリマダラキジラミというキジラミをイギリスに導入してイタドリにダメージを与えようという研究がすすめられています。 もう一つイタドリの天敵になりうるのは、この写真の斑点病菌です。黒瀬さんは、現在、この斑点病菌の研究をされているそうです。 日本には当たり前にいるイタドリとその天敵も、外国にはいないので、建築物にも大きな被害を与えるほど繁茂してしまっているのです。 生態系のバランスは、微妙ですね。 2013年の植物標本展示会も、8月9日が最終日です。 8月8日午後には、環境保全研究所の横井力研究員に来ていただいて、講演会『外来植物と生物多様性』も行います。 外来種問題について、植物の面からも考えていきたいですね。(今 来代) |
2013年08月06日
イタドリと斑点病
posted by 事務局 at 22:02| なんでも日記